Bentley Batur Completes Development Programme

Bentley Batur Completes Development Programme

By Keisuke Baba

ベントレー・バトゥールが開発プログラムの全過程を終了

ベントレーの究極のグランドツアラーであるコーチビルドカー、バトゥールは性能と耐久性において最高水準を満たすことを保証する車両開発プログラムの全過程を完了した。バトゥールはベントレーの革新的デザインの始まりを体現する存在であり、今後、展開されるフルバッテリーの電気自動車(BEV)のデザインを導く新たなDNAのショーケースだ。

2023年6月21日
わずか18台しか生産されないバトゥールは、ベントレー社内のビスポーク&コーチビルド部門であるマリナーの最新プロジェクトの成果だ。つまり12台の限定でハンドクラフトの匠により作り上げられたバルケッタスタイルのバカラルの後を継ぐモデルに位置付けられる。
バカラルと同様、バトゥールの名前は清らかな水をたたえる美しい湖から採られている。インドネシアのバリ島、キンタマーニ高原にたゆたう深さ88m、全域16平方kmにおよぶ巨大な火口湖がその由来だ。バトゥール湖は今なお活動を続ける同名の火山の麓に位置し、周辺の農地や温泉に滋養に満ちた潤沢な水を供給している。
バトゥールはベントレー史上において最もパワフルなモデルで、750psを発揮するアイコニックなハンドアッセンブルの6.0LツインターボW12エンジンが搭載されている。このパワーユニットは比喩的にも現実的にも、この20年にわたるベントレーの快進撃を後押ししてきた名機であることは言を俟たない。


カーボンニュートラルを目指すベントレーのビヨンド100戦略の一環として、2024年4月に生産を終えることが決定しているこのW12エンジンは有終の美を飾るフェイズに突入しており、その卓越したパワーとトルク、そしてリファインメントを讃える最後の花道の第一弾がバトゥールなのだ。エンジンに引けを取らず、シャシーも最も先進的な設計とされており、スピードチューンドエアサスペンションや電子アクティブアンチロールコントロール、eLSD、オールホイールステアリング、そしてトルクベクタリングが採用されている。
18台のバトゥールは既に売約済みとなっており、1台1台にマリナーのデザインチームの手引きのもと、それぞれのカスタマーの意向を汲んだ無二のプレゼンスが与えられる予定だ。カスタマーは車体のカラーと表面仕上げを任意に指定することができ、自分だけのバトゥールを手に入れることができるのだ。イギリスのクルーにあるベントレーのカーボンニュートラル工場に属するマリナーのワークショップで、バトゥールは熟練の手作業により1台ずつ丁寧に数ヶ月の工程を経て生産される。